はじめての映画『福田村事件』

観たいなと思っていたら、上映が終わっていた映画『福田村事件』がU-NEXTでポイント購入できるようになっていました！

関東大震災後の混乱が生んだ悲劇

1923年9月6日、関東大震災から5日後の千葉県東葛飾郡福田村（現在の野田市）で、香川県から薬を売り歩いていた行商団15人が、地元の自警団によって襲撃され、9人が殺害される事件が発生しました。この事件は「福田村事件」と呼ばれています。関東大震災は甚大な被害をもたらし、社会不安が広まっていました。特に朝鮮人に対するデマや流言蜚語が飛び交い、各地で「不逞鮮人（ふていせんじん）狩り」と呼ばれる暴動が発生していました。

事件当日、福田村に宿泊していた行商団は、自警団員から朝鮮人と疑いをかけられました。言葉遣いや服装などが朝鮮人と似ているという理由だけで、自警団員は行商団を暴行し、利根川に突き落としました。

行商団15人のうち、9人が殺害されました。被害者には幼児や妊婦も含まれていました。事件後、7人の自警団員が逮捕されました。しかし、裁判では全員無罪判決を受けました。

福田村事件は、関東大震災後の混乱と差別が招いた悲劇です。この事件は、差別や偏見の恐ろしさを私たちに教えてくれます。